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2004.08.19

『アイデア』No.306:原研哉のデザイン

タイトル:『アイデア』No.306(9月号)
出版社:誠文堂新光社
定価:2910円
発売:2004年8月

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最近は、図書館でもあまり手に取らないか、ぱららっとめくってそのまま棚に返すことが多かった(汗)、『アイデア』。
ところが、今回は、割と地味なデザインが多い文芸系雑誌の棚で、さらに真っ白なのに、なぜかピカピカと目立って見えた表紙があるな〜、と思ったら、同誌の「特集:原研哉のデザイン」だった。

原研哉氏といえば、最近では「無印良品 家」などの広告をディレクションしている方、と紹介すれば、通りが良いだろうか。
原氏のデザインについては、アルコール類のパッケージデザインが印象的で、前から関心を持っていたが、氏のデザインをことさら意識するようになったのは、『DESIGN COMPLEX』(だったかな?)に連載されていた、「リ・デザイン」というプロジェクトだった。
毎回ある「もの」を取り上げ、その材料や用途、現在のデザインなどを分析した上で、デザインし直す(リ・デザイン)の可能性を提案する、という企画である。
#要は、今フジテレビで放送中の『ニューデザインパラダイス』の元ネタで(笑)、それをより専門的に論じたものだと思っていただければ...。

当時、美術系の学校も出ていないのに、いきなり広告部のような部署に放り込まれ、高専デザイン科卒の上司に「デザインは因果関係で考えるんだ!デザインには根拠が要るんだ!」としごかれていた私にとって、原氏の文章、またデザインへの深い思索は、私の「デザイン理屈(まだ理論まで行かないな...)」を、それなりに鍛えてくれた、大切な参考書のひとつだった。

勤め人時代はことさらに、仕事絡みで(というかかこつけて)デザイン関連の展覧会に通ったものだが、いろいろなクリエイターのデザイン作品が並ぶ中でも、原氏のデザインは、特に惹かれるものがあった。
私がまとめるのもおこがましいが、一言でいうと「シンプル」「白い」、そして「強い」印象が残るのだ。
それは、デザイン要素をギリギリまで削って、極力シンプルななかに、製品のコンセプト、イメージを強く光らせる、まさにストイックなデザイン作業の産物ではないだろうか。
『日本デザインセンター 原デザイン研究所』のサイト
http://www.ndc.co.jp/hara/index.html
を観ていただけると、氏のデザインが、デザインする対象のコンセプト、またデザインへそのものの理念を、とても大切にされていることが、お分かりいただけるだろう。
(上に書いた「リ・デザイン」の連載は、後年「Re Design 展」として具体化した)

今号の『アイデア』でも、特集ページのデザインを、全て原氏がディレクションしているようだ。
http://www.idea-mag.com/
掲載作品は、研究所のサイトと大半かぶっているのだが、唯一初公開、というのが、『北京オリンピック』のシンボルマーク最終エントリー案だ。
優秀賞に選ばれたが採用されなかったものを、今回五輪委員会の許可を得て、公開できるようになったそうだ。
これはすごい....。驚いたというか、久々に、シンボルマークの類を見て感動した。
中国ものなので、さすがに「白さ」はなかったが、とにかくデザインのアイディアがびっくり、また実際のツールへの落とし込みがとても見事で、一瞬、東京五輪の亀倉雄策氏のそれを彷彿とさせる完成度を感じた。

記事中には、原氏へのロングインタビューや、関係者のことばなども載っており、こちらも面白い。
とくに、サイトウマコト氏のコメント中で、「原君のデザインに欠点を挙げるとすれば、宗教がかっているところ」という主旨のことばが、「なるほど〜」と、結構ツボに入ってしまった(謎)。


しかし、連れ合いと二人で、一冊まるまる読んだ後、
「いや〜、いいねえ、読み応えあったねえ〜」と感慨にひたりつつ、
「でもねえ、実際問題、白けりゃいいってもんじゃないのよ!白はすぐ汚れるの!白いだけで贅沢なんだよ!」
と、思いっきり、現実に自らを叩きつけてしまった我々...。
これが悲しいかな、「ちゃぶ台内職」の、厳しい内実なのだ、ちゃんちゃん(泣)。

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Comments

>今号の『アイデア』でも、特集ページのデザインを、全て原氏がディレクションしているようだ。

違うらしい

Posted by: とおりすがり | 2004.08.21 at 12:01 AM

とおりすがりさま

ご指摘ありがとうございます。
ありゃ...。これはいい加減なことを書いてしまい、申し訳ありませんででした(大汗)。

Posted by: もんもんい | 2004.08.21 at 06:55 PM

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Posted by: アグ 楽天 | 2013.11.24 at 09:50 PM

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