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2004.08.24

『すぐわかる 画家別 近代日本版画の見かた』岡本祐美+西山純子+滝沢恭司+今井圭介 著

タイトル:『すぐわかる 画家別 近代日本版画の見かた』
著者:岡本祐美+西山純子+滝沢恭司+今井圭介 著
出版社:東京美術
定価:2000円
初版:2004年2月
ISBN:4-8087-0751-9

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最初に読んでから1ヶ月以上経って、既に図書館にも返してしまったので、あまり詳しく書けないのだが、とりあえず覚えていることだけでも、簡単に...。

最初手にしたときは、今年に入ってからの近刊なので、今さら近代日本版画入門って!?な感じもあったし、いわゆる「お買い物ガイド」(苦笑)なのかと思っていた。
ところが、いざ読んでみると、先の『カラー版 世界版画史』
http://gozar.cocolog-nifty.com/meongmoengi/2004/07/__2.html
と同様に、版画史と印刷史との関連性、版画の社会的な役割や意味、刷師の時代から「自刻自摺」への移行、またモダニズム美術運動の中で版画が占めた位置、こうしたものを、作家評伝を通じてしっかり押さえている。

私がとくに関心を持っている時代、山本鼎以降の創作版画運動、大正期はじめの版画ブームの実体、当時の版画同人誌『方寸』『月映』、さらに昭和の版画集『新東京百景』についても、ページを割いて解説されている。
各作家についても、一人当たり見開き2ページの限られた誌面のなかで、それぞれの生い立ちと作風の特徴を、丁寧に紹介している。
全体を通じて、近代版画運動の系統はもちろん、その活発さ、表現の多彩さが伝わってくる。
オールカラーなのもありがたく、簡便ながら充実している、なかなかの良書だと思う。

うーん、やっぱり藤巻義夫はいいなあ、小野忠重は、日本版画史において外せない人物だな〜、と、あらためて痛感(結局そこに落ち着くんかい>自分)。

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