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2004.06.13

「浅川伯教・巧兄弟資料館」に行ってきました。

先の5月30日、山梨県高根町の「浅川伯教・巧兄弟資料館」に行ってきた。

ご存じの方も多いと思うが、浅川伯教・巧兄弟といえば、朝鮮工芸の研究の先駆で、民芸運動の柳宗悦らとの交流などの活動はもちろん、当時の朝鮮民衆を愛し深く理解しようとつとめており、私も不遜ながら、地元の大先輩として(...)、個人的に尊敬申し上げているお二人である。
高根町は浅川家の地元で兄弟の出生地でもあり、町内に残る生家などの史跡と同時に、彼らの業績も観られるようにと、この施設が造られたわけだ。

実は、5月末に甲府の実家へ行く用があったのだが、実家の両親が「来るならついで資料館に連れてってくれ」と、われわれ夫婦に、そのために埼玉から「車で(電車でなく!)」来いと、ずうずうしくも要求して来たのである。
(大体、山梨に住んでいて、70年近く自家用車なしで暮らしてるというのが、そもそも間違ってるぞ!・笑 )

で、朝イチで甲府市内から資料館に出発したのだが、一般道で混んでおらず、土地勘があれば甲府から約40分、他地域からの場合は、中央高速で長坂インターから降りて約5分くらいで着いてしまう。
#バスだとどうかな? 多分長坂駅か清里駅から 高根町役場行きのバスがあるとは思うのだが...。

資料館は、「高根町生涯教育センター」という、町立図書館、郷土資料館との複合施設のなかにある。
なので、あんまりゴージャスなものを想像して行くと、少々ナニなのだが(汗)、一応、広い一室のなかに、二人の年譜や朝鮮での活動が、映像資料などを交えて展示してある。

建物と展示の各装置はまだ新しく、特に何編かある映像の展示は、各5分ほどで良くまとまっていたと思う。
また、朝鮮の白磁や青磁、特に巧が研究した民具の類も、直接彼らが収集した物でないのだが(...)展示されており、「白磁とは何ぞや?」「竹夫人とは何ぞや?」といった方にも親切な展示にはなっている。
しかし反面、本人のコレクションが観られると期待していくと、ちと肩すかしを食らうかもしれない。
というか、逆に収集が体系的でない分、観てて混乱する恐れもあるし...。

あと、兄弟が触れた当時の朝鮮の家庭生活を再現した、というジオラマ展示があるのだが、どう見ても昭和初期の朝鮮民衆じゃなくて、朝鮮時代末期の両班階級のそれだろう!!
大体、昭和初期の朝鮮なら、都市部の富裕階級は洋装化してるって!(苦笑)
と、思いっきり突っ込みたいところもあったりなんかして...。
ただ、巧の日記がまる2年分くらい、複写が綴じられていて読める状態になっているなど、そういうところはなかなか感心したけど。
(でも正直、展示室内で2時間くらいかけて日記全部読むのはつらい...)

いろいろ文句タレしてしまったが、そうは言っても、浅川兄弟に関心のある方なら、一度訪れてみる価値はあるのではと思う。
あと、向かいの部屋の「郷土資料館」がいわゆる観光型でなく、地域教育型の資料館にしては、わりあいに凝っておもしろい展示になっていたので、予想外にハマって見入っててしまった。

ここだけ!と意気込んで観に行くと、近くに何もないのでちと辛いが、清里駅近くや、有名な清泉寮なども併せて、また県内他所も併せた泊まり観光のコースに入れるのなら、なかなか良いと思う。
展示解説などは、常時行ってはいないが、高根町役場に連絡先がある「浅川伯教・巧兄弟を偲ぶ会」に問い合わせれば、その辺も応相談らしい。
また、月曜の休館日以外にも、月末の平日に、整理のため1日休館するそうなので、月末の平日に訪れる予定の場合は、休館日をあらかじめ確認しておくとよいだろう。


「高根町生涯教育センター/浅川伯教・巧兄弟資料館」URL:
http://tkn.yatsu.gr.jp/kiyosato/center/index.html

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