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2004.05.07

『写真の歴史』クェンティン・バジャック

タイトル:『写真の歴史』
著者:クェンティン・バジャック
訳者:遠藤ゆかり
出版社:創元社
定価:1400円
初版:2003年8月
ISBN:4-422-21169-2

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うーん、まず内容はおいといて(苦笑)、読みづらい本だった!
なぜかと考えてみると、この「『知の再発見』双書」というシリーズが新書判なのに、原書の図版を思いっきり全部詰め込んであるので、誌面レイアウトとがどうにも落ち着かなくて、本文の流れがよくない。
それに翻訳書独特の読みにくい文体だし(いや、これは私が読みなれてないだけなのですが、きっと)。

内容面からいうと、『写真の歴史』っていうタイトルどおり、タゲレオタイプやコロタイプとやレタッチ技術や、写真史の超基本はバッチリ押さえられている。
その代わり、他の写真史の入門書と比べて、特に新しい視点や発見を提供しているとも思えないのだが。
もちろん、地域的にはフランスを中心にしたヨーロッパ中心の視点に留まっている。

あと、通史かと思ってせっせと読んでいたら、実は後半ページは資料編で、本文が1880年代までの記述でで終わっちゃった!(泣)。
個人的には、『写真の歴史』と謳うくらいなら、20世紀以降の写真の諸問題…、「LIFE」に代表されるような大規模出版ジャーナリズムと写真の関係や、グラフィックデザインにおける写真、カラー写真の一般化…、そのへんまでは、もれなく突っ込んで欲しかった。
#いや、印刷やデザインと写真の関係を歴史的に語るなら、むしろ印刷史の範疇なのか?あるいは、微妙にどっちの範疇からもはみ出しているんだろうか?

この原書を出版してるフランスの「ガリマール文庫」って、日本でいうと岩波新書とか中公新書みたいな名著文庫らしいが、この内容であれば、日本人の手でまとめられたもの(それこそうちの大学の「映像文化論」の教科書…)でも十分、むしろその方が読みやすいや、と思ってしまった。


…これだけだと、ただの文句たれ(苦笑)になってしまうのでもう一言。
今読んでいる韓国の写真の論文集で、タゲレオタイプのアジア伝来について書かれた面白い論文が一編あるので、他の論文も含めて一冊読み終わったら、改めて感想書いておきたいです。はい。

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